本研究は、従来の日本文学、および琉球研究において、サブテキスト的な取り扱いを受ける先島地方の「地方旧記類」を対象として、本文確定を目指した基礎的な研究基盤の形成と、テキストとしての性格究明を行った。その成果として、地方旧記類の本文テキストデータベースを作成し、これをWEB上で一般公開した。 またこれら地方旧記類が作成された地域において、説話伝承がどのような認識のもとに形成され描かれるのか、さらに、これらを基に作成された王権の史書や説話、地誌との比較を通して、どのような点で差異があるのか、などについても考察し、これらを論文・研究会発表などで適宜公開した。
|