【文献調査について】 先の科研費(若手B:平成22-23)の成果として、台湾の国際神話学会(台湾国立中興大学中文系主催・新世紀神話研究之反思国際学術研討会:主要参加国は中国・台湾・韓国・日本)で発表済みの、報告者による“鳳に似た四羽の凶鳥”についての研究発表「関於瑞祥志中可見的「五鳳(発明、焦明、<粛+鳥/霜+鳥>、幽昌」之来歴――以前田尊経閣文庫本『天地瑞祥志』引『楽斗図』為端緒」(2011年3月『新世紀神話研究之反思(第八屆通俗文学与雅正文学国際学術研討会論文集)』として論文公刊・のち拙著『漢魏六朝における『山海経』の受容とその展開――神話の時空と文学・図像』汲古書院2012に改訂所収)に対する、中国復旦大学文史研究院・孫英剛教授の批評論考について、国内書(二松学舎大学国文科編『東京文学散歩』2014)に紹介した。(なお、孫教授による“鳳に似た凶鳥(五色大鳥)”についての研究「瑞祥あるいは凶兆――漢唐間の“五色大鳥”と政治プロパガンダ」は、平成24年秋期、東京大学東洋文化研究所でおこなわれた「東文研セミナー」で口頭発表された。その際、報告者は孫氏に面会、当該研究および緯書・瑞祥志に関する意見を交換し、とくに前田尊経閣文庫『天地瑞祥志』については、今後、国の枠を越えた学術研究の必要性があることを相互確認した。) 【図像調査について】台湾の国立政治大学の李豊楙教授・林桂如講師、および中央研究院の劉苑如研究員とともに、学術交流を行う。(台湾国立政治大学に訪問し、報告者による中国大陸でのフィールド調査研究に関する近況報告を行うと共に、漢魏晋南北朝唐代に於ける、文学・宗教・美術研究に関する現代的問題について討議した。)
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