本研究では,延辺朝鮮語動詞・形容詞のアクセントについて,母語話者7人から得られたデータに基づき,調査・分析を行った。中期朝鮮語(15-16世紀)の用言語幹は,活用アクセントパターンに基づき複数のアクセントクラスに分類され,そのアクセント分類は,語幹の音節構造と相関性があることが知られているが,本研究により,延辺朝鮮語の用言語幹にもそれに対応するクラス分類が原則として見られること,一部の例外や話者間のゆれは,中期朝鮮語以降に生じた様々な音変化のために,延辺朝鮮語における用言語幹の音節構造とアクセントクラスとの相関性が部分的に曖昧化したことに基づくことを明らかにした。
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