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2012 年度 実施状況報告書

自分の発音に自信と誇りを持って話せる日本人英語学習者の育成に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 24720189
研究種目

若手研究(B)

研究機関駒澤大学

研究代表者

勅使河原 三保子  駒澤大学, 公私立大学の部局等, 講師 (40402466)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード音声学 / 日本語母語話者 / 英語 / 言語態度 / 明瞭性 / 通じやすさ
研究概要

英語を主に非母語話者との国際共通語として使用する日本語母語話者には、自分の英語の発音に対して不安を抱える者も少なくない。本研究では日本語母語話者による英語発音の音声的特徴を音声学的に記述し、他言語母語話者に対する通じやすさと関連付けることにより、日本語母語話者が国際共通語として英語を使用する場合に必要不可欠な音声的特徴を抽出し、日本語母語話者の不安を解消するための発音指導法を考案する。
研究の初年度であった平成24年度はまず非母語話者による外国語の発音の通じやすさ(intelligibility)の概念とそれに関連する複数の概念を先行文献の精査を通して整理することから着手した。本研究が従来基づいていた、より音声学的な研究における先行研究(例えばMunro & Derwing 1995)における通じやすさの概念のみを基に本研究でも通じやすさを定義すると、関連分野の先行研究の多くの研究と齟齬をきたす恐れが出てきた。そこで、広くNelson (2011)がまとめているようにcomprehensibility、interpretabilityという関連する概念とのすみ分けを改めて精査し、それらの研究とも比較可能な音声研究を進めていけるよう方針を立てた。また、本研究では日本語母語話者が与えられたタスクを英語で行う様子を録音して、聴取実験の刺激音として利用する予定であるが、文献精査の過程で改めて既存の研究における問題点が浮き彫りとなったので、それを基に聴取実験の刺激音の録音計画に着手した。
当初の計画では聴取実験を行うコンピュータプログラムを作成する予定だったが、異なるIT環境の国でも効率良く実験を行うため、どこからでもウェブ上で利用が可能なオープンeラーニングプラットフォームであるMoodleを利用して実験を行うこととし、準備を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の計画では既存の音声資料ERJ(日本人による英語読み上げデータベース)の分析結果を基に、データベースから抜粋する音声を刺激音として用いた予備実験を行う予定であったが、実施できていない。しかしながら、平成25年度に着手する本調査にとって有益な情報を入手したり、予備実験・本調査両方の遂行にとって重要な実験方法の検討を行うことができたので、翌年度に遅れを取り戻すことが可能である。

今後の研究の推進方策

まず、平成24年度に実施予定であった予備実験の規模を当初計画よりも縮小して速やかに実施する。
平成25年度は当初計画では予備実験の結果に基づき本調査を行うこととなっている。予備実験を速やかに完了させ、直後に本調査に速やかに移行できるよう、予備実験のデータ分析と共に問題点の洗い出しを早急に行う。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度に実施予定であった予備実験を行うが、先行研究の精査により、人工的な実験における問題点も明らかになっているので、当初計画よりも規模を縮小して速やかに実施し、予備実験を行う目的を実験手法の有効性を検証することにとどめる。本調査(聴取実験)のための刺激音は当初計画の時点から現実的なタスクを行う英語音声を録音して得ることにしていたので、予備実験の規模を縮小することによる本実験に対する影響は限定的であり、予算執行においては影響はないと考える。様々な作業を効率的に行うよう心がけ、当初計画での平成25年度の予定(本調査の実施)を迅速に遂行するよう努力する。

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公開日: 2014-07-24  

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