本研究は英語を主に非母語話者との国際共通語として使用する日本語母語話者に対してより実情に合って合理的な発音指導法を考案するために行われた。まず日本語母語話者による英語発音を類型化するため、音読音声の受聴分析を行った。次に、実用レベルでの英語運用能力を持つ日本語母語話者20名から提供された現実的なタスクを遂行する設定で収録された英語発話音声を用いて五つの国と地域の被験者(20数名~32名)に対して聴取実験を行い、日本語母語話者の英語発話音声の通じやすさと印象に関するデータを収集した。このデータには今後多様な分析を行うことが可能な他、実験方法論に関する考察を深めることも可能である。
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