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2013 年度 実施状況報告書

相互行為の言語人類学的分析:石垣島の言語・ジェスチャー・環境の交差より

研究課題

研究課題/領域番号 24720193
研究機関早稲田大学

研究代表者

武黒 麻紀子  早稲田大学, 法学学術院, 准教授 (80434223)

キーワード相互行為 / 言語人類学 / 石垣島
研究概要

2009-2010年度の科学研究費補助金若手研究(スタートアップ)の研究課題『石垣島の相互行為の言語人類学的分析:言語・ジェスチャー・環境の接点を探る』と別の研究(相互行為をダイナミックにする過程と言語イデオロギーやアイデンティティとの関連から論じるもの)との融合で生まれた今回の研究課題では、石垣島の地域社会での詳細なエスノグラフィーをもとに、「相互行為の言語人類学的分析」の発展版に取り組んでいる。2013年度は、年に数回のフィールドワークを企画していたものの、以下で述べるような理由によりそれが頓挫したため、相互行為の言語人類学的分析の中で、attunementの概念を提唱し、さらに相互行為における理論的枠組みとして提案するための英語の論文執筆に取り組み、国際学術雑誌への投稿を終えた。そして、第16回日本語用論学会では、「言語人類学とエスノグラフィー」というテーマでワークショップを組み、『合衆国』とさえ呼ばれる八重山(石垣島を含む)の相互行為と社会関係についてを分析・考察し、発表した。友好的な関係に見える島民と移住者の社会関係にも隔たりがないとは言えず、また移住者同士であってもその立場は移住歴その他に応じて大きく異なる。ある種、理想化、美化された静的な概念として語られがちな八重山『合衆国』を、相互行為の「今・ここ」で瞬時に変化する力関係や感情のはざまで人間関係を構築しようする動的で創発的な行動ととらえながら、今後は『合衆国』とその内部をみていくことを考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成25年度夏頃に妊娠が分かり、注意深い経過が必要があったため、医師より3月半ばの出産までフィールドワークに出かけることを禁止された。その結果、平成25年度中に予定していたフィールドワーク遂行とそこでのデータ収集ができなくなった。そのため、研究計画に書いた内容にはやや遅れを取っていると言わざるを得ない。しかし、学会や論文発表では、これまで集めたデータのみをもとにして、分析や考察を進めて行くしかなかったが、既に集めたデータが割と豊富にあり、その点での困難はほとんどなかった。

今後の研究の推進方策

上記に述べた通り、妊娠・出産という理由により、研究計画を半年から1年ほど延ばしながら、今後は研究を進めて行くつもりである。平成26年度のほとんどは育児休暇取得中なので、フィールドワークに出かけられないが、復職後、早いうちにフィールドワークに出かける.そして、滞っていたデータ収集を順次進めていく。さらに、フィールドワークに出かけられない分、在宅でできる作業である論文執筆を精力的に進める。既に英語での論文が出来上がっているので、早く出版できるように手続きを進めていきたい。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度夏頃に妊娠が分かり、注意深い経過が必要があったため、医師より3月半ばの出産までフィールドワークに出かけることを禁止された。その結果、平成25年度中に予定していたフィールドワーク遂行とそこでのデータ収集ができなくなった。フィールドワークと国外の学会発表に行くために予定していた旅費を使わなかったために、次年度使用額が生じた。
上記に述べた通り、妊娠・出産という理由により、研究計画を半年から1年ほど延ばして、研究を進めて行くつもりである。平成26年度のほとんどは育児休暇取得中なので、フィールドワークに出かけられないが、復職後、早いうちにフィールドワークに出かける。また、3月末にはUCバークレーにて研究発表を行う予定である。フィールドワークでは、滞っていたデータ収集やインタビューを順次進めていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 『合衆国』な石垣島での相互行為と社会関係2014

    • 著者名/発表者名
      武黒麻紀子
    • 雑誌名

      第16回語用論学会発表論集

      巻: 未定 ページ: 未定

  • [学会発表] 『合衆国』な石垣島での相互行為と社会関係

    • 著者名/発表者名
      武黒麻紀子
    • 学会等名
      日本語用論学会
    • 発表場所
      慶應義塾大学

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公開日: 2015-05-28  

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