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概ね当初の計画書通り、『春樹顕秘抄』と『春樹顕秘増抄』の翻刻作業と校勘作業を行い、「『姉小路式』の記述を踏襲した項目」「新たに加えられた項目」を中心に項目の増減について調査を行った。旧派テニヲハ論書と江戸期の日本語研究とのつながりを考えるために、先学の学恩を負いつつ、従来の知見にさらに近年の研究成果を取り入れて旧派テニヲハ研究史の流れを整理した。また、旧派テニヲハ論書に見られる当時の日本人による日本語に対する文法意識が、現代日本語教育に相通ずる点があることから、通時論的視点を部分的に取り入れた現代日本語における古語の名残的表現の指導に関する一試論を発表した。
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