研究課題/領域番号 |
24720222
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研究機関 | 高崎健康福祉大学 |
研究代表者 |
小深田 祐子 高崎健康福祉大学, 人間発達学部, 講師 (50466653)
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キーワード | 所有構文 / 関係名詞 / 定性効果 / 獲得動詞 / 軽動詞構文 |
研究概要 |
本研究は、英語と日本語の所有表現に焦点を当てている。そして、所有構文に関する様々な現象を扱い、所有の概念が文法にどのような影響を与えるのかという点を、とりわけ認知的な観点から見極めることを目的としている。 本年度では、静的な所有関係を表わすhaveに加えて、以下のような動的な意味を表わす非状態動詞((1) getなどの獲得動詞、(2) 事象名詞を目的語にとる軽動詞have、(3) 所有関係の発生を表わす「生まれる/できる」など)を含む構文の定性効果を取り上げ、論文にまとめた。 (1) Mary got a boyfriend. (2) Mary had a yoga class. (3) ジョンに子供が生まれた。 今後は、以上のようなhave, getなどの明示的に所有動詞を使う表現に加えて、間接的に所有関係を表す構文を取り上げ、比較検討をおこなう予定である。とりわけ、日本語のコピュラ文との関わりを中心に研究を進め、これまでとは異なる視点から所有表現の考察をおこないたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の対象言語は主に英語であるが、発展的課題として、明示的な所有の概念が表現されていない構文(例えば、日本語のコピュラ文など)との比較検討をおこなう予定でいる。まだ、この点を十分に進められていないため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、日本語のコピュラ文を中心に文献調査をおこない、これまで扱ってきた明示的に所有動詞を使う構文と間接的に所有関係を表わす構文との比較検討をおこなう。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初の計画より、多少研究の進み具合が遅れており、次年度への使用額が生じている。 今後おこなう予定である日本語のコピュラ文について、関連の書籍費用、印刷費および研究打合せ、文献調査に必要な旅費等に充てる。
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