本研究は、動機の低い学習者に配慮したシャドーイング指導法のガイドラインを作成する目的で行われた。まず、学習開始時の動機が低い学習者の方が、リスニング力向上という観点から、不利であることが確認できた一方、シャドーイングはリスニング力が低い学習者の方が高い学習者より効果的であることも確認できた。また、動機減退要因の抑制のためにも、シャドーイングは、学習教材の内容を学習した上で行うべきである。指導法のポイントとして、一回一回の授業内で個人内進歩を感じさせる工夫が必要であり、また、シャドーイングの意義や、練習手順に関する理由も繰り返し説明する必要がある。
|