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2012 年度 実施状況報告書

異文化環境で教えるネイティブ語学教師の職業倫理に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 24720251
研究種目

若手研究(B)

研究機関金沢大学

研究代表者

ANTIER Emmanuel  金沢大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (40550190)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードネイティブ語学教師 / 職業倫理 / 異文化環境 / フランス語教育
研究概要

本年度は、日本とフランスにて、フランス語ネイティブ教師と日本語ネイティブ教師にインタビュー調査を実施した。帰国後は、データの文字起こしを行い、現在はデータの分析中である。インタビュー調査では、異文化環境で教える語学教師がどのような価値観や規範、原則に基づいて教育活動を行っているのか、どのような職業倫理に基づいて行動しているのかということを知る手がかりが得られ、非常に有意義であった。
従来、言語・文化教育においては、衝突を避け合意を重んじる異文化教育アプローチが一般的であるが、インタビュー調査の結果から、実際の教育現場では、このアプローチでは矛盾が生じていることが明らかになった。また、教師の職業倫理に関しては、一般的に様々な研究が行われているが、言語教師の職業倫理に関しては、十分な研究が行われていないのが現状である。インタビュー調査の結果から、従来の一般的な教師の職業倫理では説明のできない、言語教師特有の特徴があることも明らかになった。
また、フランス語教師だけでなく、日本語教師にもインタビューを実施することで、異文化環境で教える異なる言語の教師の職業倫理に関して、比較分析や、共通点を導き出すことが可能になり、今後の研究を進める上で有意義なものとなった。現在のところ、言語が異なっても、同じ異文化環境で教えるネイティブ教師間の職業倫理には、共通点が見られ、普遍的なモデルが構築できるのではないかと想定される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、予定通り、日本で教えるフランス語ネイティブ教師6名、フランスで教えるフランス語ネイティブ教師6名、フランスで教える日本語ネイティブ教師6名の合計18名を対象にインタビュー調査を実施することができた。現在は、実施したインタビューを文字起こし、分析しているところである。

今後の研究の推進方策

今後は、現在行っているインタビュー調査結果の分析と考察を継続し、異文化環境で教えるネイティブ語学教師の職業倫理に関してのモデル構築を目指す。そして、国内外のフランス語教育や外国語教育の関連学会での、研究成果の発表、意見交換を行いたい。また、関連学会でのワークショップ開催や、自己研修マニュアルを作成するなどして、研究成果を実際に異文化環境で教える、もしくは教える予定の現場のネイティブ教師に発信できるようにしたい。

次年度の研究費の使用計画

次年度は、主にインタビュー調査結果の分析と考察を行う。インタビュー調査結果の分析には、グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いる予定である。「成文化」「分類」「関連付け」「統合」「モデル化」「理論化」の6段階を経るこの手法を用いて、次年度は、異文化環境で教えるネイティブ語学教師の職業倫理に関してのモデル化を計画している。また、フランス語だけでなく、日本語教師のインタビュー調査結果も分析することで、異文化環境で教える言語教師の普遍的なモデル構築を目指す。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Pour une reflexion disciplinaire sur l'ethique professionnelle des enseignants de langue-culture2012

    • 著者名/発表者名
      ANTIER, Emmanuel
    • 学会等名
      日本フランス語教育学会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      20121010-20121011

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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