英語リスニングとリーディングとの関連性を「パラレリズム(平行,並行,類似,対応,比較)」として捉え,(1)同一語の聴覚呈示条件下と視覚呈示条件下での情報処理の相関,(2)語彙情報処理効率の個人差と読解力・聴解力の個人差の連続性,の2点の検証のため聴覚・視覚呈示条件英語語彙翻訳実験の結果を比較した。反応時間・正反応率とも条件間の相関が有意で,翻訳実験成績とTOEIC(R)スコアとの相関も部分的に有意であるなど興味深い結果が得られた。翻訳難易決定因の分析や誤反応分析から語彙翻訳のメカニズムについて考察を行うことができた。誤反応分析からは心的語彙情報の質を推定・数値化することを試みることもできた。
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