研究課題/領域番号 |
24720265
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
長嶺 寿宣 熊本大学, 教育学部, 准教授 (20390544)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 英語科教育実習 / 不安 / 懸念 |
研究実績の概要 |
研究実施計画に従って、被験者(大学生2名)からの主要データを適宜フォローアップとして収集し、グラウンデッド・セオリー・アプローチ(GTA)を援用した定性分析の全過程を終了させた。本年度のデータ分析作業の大半は、被験者の教育実習体験に関わる「語り(narrative)」の定性分析と教育実習体験に起因する不安・懸念の実体・実態把握であった。換言すれば、GTAを援用した定性分析を行うことによって、被験者の教育実習体験と英語教師になろうとする意志に付随する不安・懸念の関連性、及び被験者にみられる不安・懸念の実体・実態解明に貢献しうる理論の構築を試みたことになる。さらに、理論的比較のために、現職教員2名と大学院生2名を対象とした補足データの収集と分析を前年度同様に実施したが、これらのデータ収集及び定性分析もすべて完了した。研究成果は、口頭による研究発表(国内1件、国外1件)と分担執筆した学術図書(洋書及び和書)の複数の章において公表した(3件)。なお、当該年度に計画していた研究成果を踏まえた和書(一般書)の公刊については、データ収集・分析がすべて終了してはいるものの、年度内に原稿の執筆が終わらなかった。したがって、補助事業期間延長を申請し(平成27年3月20日付承認済)、次年度(平成27年度)に公刊することにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
GTAによる主要及び補足データの収集と定性分析はすべて完了しており、これまでの研究成果を総括する段階にある。交付申請書に記載した「研究の目的」は達成できたと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
当該年度内に公刊できなかった和書(一般書)の原稿執筆を進め、次年度中に刊行する。また、現在執筆中の研究論文数本についても、国内外の学術誌(あるいは学術図書の章として)出版予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度に計画していた和書(一般書)の公刊に関わる費用として約30万の支出を想定していた。しかし、「研究実績の概要」で言及している通り、原稿執筆の作業が遅延したため、補助事業期間延長を申請した(平成27年3月20日付承認済)。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は、研究成果に基づいた和書(一般書)の公刊費(印刷・製本等)に充てる計画である。その他の使途で使用することはない。
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