研究概要 |
本研究では、過去に行われた英語多読研究を「メタ分析」を用いて統合し、英語多読効果の検証を行うため、多くの論文を継続して集めていった。その結果、100を超える論文が今回の対象となり、それぞれを精査していった。その中で効果量の測定ができるものに関しては実施し、データベースに加えていった。 このようにして随時集めた研究は、表にまとめていった。この表に、実験群と統制群の平均、標準偏差を抜き出していく。その際に、各研究がどこに焦点を置いているのかも把握し、各項目に分類していく。次にそれぞれの入力した研究の効果量(d)を算出する。入力の際には、項目として研究者、年代、サンプル数、語数、多読の実施期間、扱った項目、研究手法を示した。この時に必要な情報を載せていない論文については、筆者に連絡してデータについて質問するなどの作業を行った。さらに分析方法において問題のある論文、例えば多重比較においてp値の調節がないものなどは、特に気をつける必要がある。そして、より詳細な分析方法として、現時点ではLipsey & Wilson (2001)に基づき、統制群のある研究とない研究で2つのグループを構成した。例えば、統制群なしで行っている実証研究では、Fujimori, 2006;Greenberg et.al, 2006; Hayashi, 1999; Horst, 2005などがあり、明確な区別をした。これまでの結果をSecond language learning environment: Increasing input. と題してInternational Conference on Education and Social Sciences (ICEASS)にて研究発表を行った。最終年度は、AILA国際学会に研究発表が採択されているため最終的な発表を視野に入れている。
|