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2014 年度 実施状況報告書

L2セルフシステム理論を応用した英語学習動機を高める要因の質的・量的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24720269
研究機関神奈川大学

研究代表者

菊地 恵太  神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (20434350)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード外国語学習 / 動機づけ
研究実績の概要

本研究では、L2セルフシステム理論を応用し、英語学習動機を高める要因を質的・量的に探究することを目的としている。本研究の3年目である2014年度は2冊の研究書の出版の機会を得て、本研究の成果の一部を出版することに集中した。
その2冊の研究書の中で初年度に実施したインタビューと質問紙を用いた研究の成果を各本の1章ずつにまとめ、出版した。それらの研究成果の中で、モチベーションの高い学習者は質問紙調査・インタビュー調査のどちらでもさまざまな動機を高めうる要因に反応し、積極的に英語を学習する機会を求めていくことがわかった。一方、モチベーションが高くない学習者はインタビューの中においてやる気がまあまあある、またさまざまな英語学習の機会を持っているといった姿がみてとれるが、やる気を持続することの難しさをみてとれた。質問紙調査でもL2セルフシステム理論に基づいた構成概念のうち、文化に対する興味や目標言語話者に対する態度は高く維持するものも多いが、その他の構成概念に関しては低下してしまう傾向がみてとれた。
なお、Dynamic Systems Theoryの観点からも英語学習動機を高める要因に関して考察を行ったが、大学生の英語学習者に関して考えれば夏季休暇といった長期の休みに学習から離れた後が重要な時期であることが言える。そういった時期を経た後にモチベーションを高めるようなImportant Others(重要な他者)に出会うことのなかった学習者は英語学習の動機を維持し、高めていくことがとても難しかったようであった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本来の最終年度に当たる2014年度中に研究成果のまとめと最終的なアンケート調査・インタビュー調査を行うはずであったが、英語・日本語の2本の研究書の執筆に予想以上の時間を費やさなければいけなくなり、当初の予定より遅れている。ただし、日本語の研究書は本年3月に出版、英語の研究書は8月出版予定となっており、本年度に関しては集中して研究に取り組める見込みである。

今後の研究の推進方策

大学初年度次生向けの比較的大規模なアンケート調査を実施するために昨年度準備してきており、4月に実施を済ませている。早急にアンケート調査を実施し、また大学1年生への1年間に及ぶインタビューも実施に向けて現在のところ参加者を絞っている段階である。また、国内・国際学会発表での研究成果発表のためにプロポーザルの準備を始めている。

次年度使用額が生じた理由

2013年度より所属先が変わり、研究のために必要な時間を確保することに苦労していたが、2014年度に日本語・英語の研究書を2本執筆する機会を得ることができた。
その一方、は、英語での研究書執筆にかなりの時間をかけなければいけなかったため、予定していた質問紙調査・インタビュー調査の実施および研究成果の学会発表ができなかった。それらに2014年度費やすべき助成金が2014年度中に使い切れなかった。

次年度使用額の使用計画

2014年度実施予定であった質問紙調査・インタビュー調査の実施および研究成果の学会発表に主に助成金を使用する。国際学会での発表1本、国内研究出張2本、国内学会での発表3本を今のところ考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 図書 (2件)

  • [図書] Demotivation in Second Language Acquisition2015

    • 著者名/発表者名
      Keita Kikuchi
    • 総ページ数
      172
    • 出版者
      Multilingual Matters
  • [図書] 英語学習動機の減退要因の探求:日本人学習者の調査を中心に2015

    • 著者名/発表者名
      菊地 恵太
    • 総ページ数
      144
    • 出版者
      ひつじ書房

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公開日: 2016-06-01  

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