今回の研究では、因子分析法に基づき、語彙の深さの理論化された観念の実験的性質を分析した。L2語彙知識の4つの構成概念を分析したが、その4つとは、母語話者の回答の基準集団と比較した受容語彙知識、発表語彙知識、受容言語連想、 発表言語連想である。EFAは3次元因子解と4次元因子解がデータ(RMSEA=0.19, 0.14) に一致することを示していたが、4次元CFA (RMSEA=0.02) は、受容語彙知識の構成概念と発表語彙知識の構成概念との間に非常に高い因子相関を表した。この2つを合わせた因子は受容言語連想に対してかなり高い因子相関を示したが、発表言語連想に対する因子相関は非常に低かった。
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