本研究は、英語による発表に困難を抱える高専生のために、英語発信力向上を目的に、英語授業の中で完全英語環境を疑似的に創出し、英語母語話者との技術分野での発表機会を、テレビ会議システムの導入によって提供する実戦的授業運営方法を構築・考案したものである。課題取組等の事前指導による二次的効果はあるものの、この遠隔授業は独特の発話指導がコミュニケーション継続の鍵となり、参加学生やファシリテーターを含め「指名」という行為を意図的に組み入れることによって、会話が途絶える「無」の状態を回避しながら、母語英語に触れつつ、自律的に英語発信を促進できる機会提供として期待されるものである。
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