本研究では、豊臣政権期に行なわれた検地の情報を集成した一覧表を作成し、特に豊臣政権後期(文禄・慶長期、1592~1600)を対象に政治史的分析を行なった。 その結果、第一の目的である検地の一覧表を最新の研究をもとに作成し、今まで用いられてきた表を大幅に更新することができた。この表は今後の検地研究の基礎データになるものであるため、公開に向けて準備をしている。 第二の目的である政治史的研究では、豊臣政権後期には大名からの要請や大名の国替などを契機として検地が行なわれることが多いことを指摘し、計画的ではなくその時々の政治的要因による検地が多かったことを指摘した。
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