研究課題
若手研究(B)
本研究では、明治期における旧藩主家の為替制度の内実を、旧柳河藩主立花家を事例に解明した。具体的には、1)中央と地方を結ぶ金融システムが明治10年前後に確立していたこと、2)そのシステムを用いて旧藩領の士族たちが上京した子弟へ地元から送金していたこと、3)地方銀行も創業期はそのシステムを利用していたことを明らかにした。以上の検討結果から、明治期の旧藩主家は金融面において中央と地方とを結びつける役目を果たしており、地方の近代化に多大な貢献を果たした。
日本近現代史