申請者は当該プロジェクトにおいて、今までほとんど研究が進んでこなかった大東亜共栄圏における異文化接触という課題に取り組んだ。この課題に取り組むためには、外務省外交資料館や防衛省防衛研究所、公文書館などの行政資料だけではなく、陸軍省の発行していた『南方画信』や徴用作家らの作品、戦後の回想録など多様な資料の収集が必要であり、この三年間余りでその資料整理を進めてきた。 さらに具体的な研究成果としては、現在、講談社メチエの一冊として本プロジェクトの成果として『(仮)大東亜共栄圏と近代日本――異文化体験の時代』の執筆を行っており、2015年度中に刊行する予定である。
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