研究課題
若手研究(B)
14世紀後半以後、エジプト・シリアでは、しばしばペストが流行し、多くの犠牲者を出した。かかる危機的状況のもと、ひとびとは盛んに私財をワクフ(イスラームの宗教的寄進制度)として寄進し、様々な宗教施設を建設し、慈善活動を支援した。本研究は、寄進文書を主要な史料として用い、ひとびとがどのような動機・目的で寄進を行っていたか考察し、その死生観の一端を明らかにした。
中世アラブ・イスラーム史