研究課題
若手研究(B)
アロー戦争(1856-61)後の清朝では、垂簾聴政と呼ばれる政治体制が実施され、六歳で即位した同治帝に代わり、東西の両皇太后が政策を決めた。本研究では、19世紀後半の清朝中央における政策決定過程を検討し、垂簾聴政の構造と特質について考察した。そこでは公文書に加え、当時の官僚の日記や書簡を利用して政策決定に至る過程を復元し、垂簾聴政期と光緒帝による親政時期のそれぞれにおいて、西太后がもっていた権限について分析した。
東洋史