研究課題/領域番号 |
24720325
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
松谷 基和 早稲田大学, 留学センター, 講師(任期付) (20548234)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 韓国 |
研究概要 |
今年度は、研究実施計画に沿って主に韓国語の資料収集・解読に力を入れた。これまで韓国キリスト教文献研究院が出版した朝鮮のキリスト教会に関する復刻資料を購入し、基礎的な資料を揃える一方で、韓国に出張し、現地教会に残る未公開資料の発掘に努めた。とりわけ、韓国における最古の教会の一つである蓮洞教会に残る内部資料を、同教会のコ・チュンソプ氏の許可を得て複製できたことは大きな収穫であった。 他方、本年度を通して、国内外のキリスト教研究者とのネットワークの拡大に努めた。日本では明治学院キリスト教研究所主催の研究会や東アジアキリスト教交流史研究会の会合に参加し、多くの研究者から今後の研究の方向性について助言を得た。また、海外から来訪する研究者(米国ピッツバーグ大学、ワシントン州立大学、韓国ソウル大学などの若手研究者)とも頻繁に交流を持ち、海外における最善の研究情報、ならびに関連資料の所在地に関する情報などの入手にも努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は、研究実施計画書に記した予定通り、調査研究はおおむね順調に進展している。ただし、自分の所属部署における業務上の海外出張(北米圏)が予想よりも非常に多く、研究に費やす時間が十分にとれず、収集した資料の読み込みが若干遅れがちであるので、次年度にはこの点を挽回すべく努力を傾注したい。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、研究実施計画書にのっとり、中国における現地調査に着手し、新たな一次資料の発掘に努めたい。その際には現地大学で教鞭をとる知己や中国キリスト教史を専門とする研究者仲間からの支援を得るように努める。近年の日中関係の悪化の影響を考慮すると、こうした現地の研究協力者ならびに現地通の研究者の支援を受けることは効率的で安全な資料調査を実現する上でも重要であると考える。 他方で、万一、中国の資料調査の結果が思わしくない場合は、米国の宣教師図書館の資料調査や日本のアジア歴史資料センターに残る資料の調査に力を注ぐ予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費の多くを中国における資料調査のための旅費、研究協力者への謝金(通訳等も含む)にあてる。残りの半分は宣教師関係の資料集の購入、新たに発掘した一次資料の複写、整理・保存などにあてる。
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