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2014 年度 実施状況報告書

ユーラシア史的視点に基づく唐代仏教史の再構築

研究課題

研究課題/領域番号 24720330
研究機関関西大学

研究代表者

中田 美絵  関西大学, 東西学術研究所, 非常勤研究員 (00582842)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード唐代 / 仏教 / ソグド人
研究実績の概要

本研究の目的は、ユーラシア史の文脈の中に唐代仏教を位置付けることにある。
平成26年度は、引き続き関連資料の収集を行った。また、3年間の海外調査を通じて得られたデータの整理を行った。
具体的には、唐一代の外国人仏教僧の出身地を整理し、傾向を把握した。外国人仏教僧は最新の仏典や仏教思想をもたらしただけでなく、なかには外交活動にかかわるなど政治的な活動を繰り広げたものも存在することを確認した。また、彼らの活動がユーラシアの政治情勢と密接に関わっていたことも確認した。これらの成果の一部は、論文にまとめ(「唐代中国におけるソグド人と仏教」『ソグド人と東ユーラシアの文化交渉』)、また、中国・銀川で開かれた「第二届絲綢之路国際学術研討会 粟特人在中国:考古発現与出土文献的新印証」に参加し、報告(「唐代訳経僧的活動和中亜地区」)を行った。
海外での調査は次の通りである。中国・固原(須弥山石窟、固原博物館、固原南郊隋唐墓地)にて、隋唐期の遺跡・文物、ソグド人墓誌を実見した。中国上海博物館では、北朝~唐代の仏教石刻やコータン・ドモコ遺跡より出土した仏教関連の壁画やその他の文物の調査を行い、上海図書館では、本研究課題に関連する資料調査・収集を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成26年度は、海外調査については、現地の社会情勢が原因で一部中止したものもあるが、中国での調査はおおむね順調に進めることができた。また、平成24~25年度の調査で得た資料を整理し、その成果の発表に向けて作業を進めた。その一部は、論文として発表することができた。残りの成果についても、論文としてまとめる作業を行っている。また、本研究課題を通じて、今後新たに取り組むべき課題も発見することができた。

今後の研究の推進方策

本来、平成26年度が最終年度であったが、当初予定していた海外調査の一部を変更したため、未使用額が生じた。今年度は、未入手の研究資料を収集し、これまでに得られた成果を発表する予定である。

次年度使用額が生じた理由

本来予定していた海外調査の一部を、現地の社会情勢に不安があったため中止にし、中国での資料調査に変更したため、未使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

本研究課題をさらに発展させるため、未入手の関連史料・研究書の購入にあてたい。また、残金に余裕があれば、資料収集や研究報告の出張費として使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 唐代中国におけるソグド人と仏教2014

    • 著者名/発表者名
      中田美絵
    • 雑誌名

      ソグド人と東ユーラシアの文化交渉

      巻: なし ページ: 46~60

  • [学会発表] 唐代訳経僧的活動和中亜地区2014

    • 著者名/発表者名
      中田美絵
    • 学会等名
      第二届絲綢之路国際学術研討会 粟特人在中国:考古発現与出土文献的新印証
    • 発表場所
      中国・銀川
    • 年月日
      2014-08-14
    • 招待講演

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公開日: 2016-06-01  

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