研究課題
若手研究(B)
前近代アラブ世界における、書物を介した知的伝達、および、知識人たちの読書行為をめぐる社会的実践のあり方を分析した。ワクフ文書を用いることで、モスクやマドラサ(学院)における書物を中心とした社会的実践の諸相が明らかとなり、また、アラビア語手稿本の奥付等に記された書き込みを「文書的」に利用することで、より細かな具体例を集めることができた。こうして明らかになった当時のアラブ世界における社会的実践のあり方を他地域と比較し、当該地域・時代の有する特徴を描き出した。
東洋史