研究課題
若手研究(B)
本研究では、北部九州各地の古墳時代墓制の終焉過程から、律令国家形成期の北部九州の社会について考察した。墓制の衰退に向かう諸変化は7世紀前半代にもみられるが、特に7世紀中頃以降は急速に墳丘や墓室規模が縮小し、副葬品も簡素になるなど、墓制の衰退が顕著となる。それは造墓における政治・社会的意義の減退を示し、律令国家形成に向かう社会の成長と発展が北部九州でも確実に進んでいることが明らかになった。
日本考古学