本研究は地域医療拠点としての役割が期待されているドラッグストアに着目し,企業行動および立地動向に関する分析を行った。前者については(1)店舗の専門性および立地条件が重視され,(2)医薬品販売小売業としての専門性が強化され,(3)国内におけるチェーンのグループ拡大と海外進出が行われていることが明らかとなった。後者については(1)商圏内における年齢階層の差は認められず,(2)一部の小規模な店舗は高齢者の分布に対応しており,(3) 調剤・食品の取扱に関して商圏人口の差は認められず,(4)門前薬局としての役割も果たし,(5) 都市部においても需要が供給を大幅に上回る地域があることが明らかとなった。
|