研究課題/領域番号 |
24720395
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
森木 美恵 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (00552340)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | フォーカスグループ / スクリーニング / 子育て / 無名性 / 信憑性 / 価値観 / 質問事項調整 / 分析 |
研究概要 |
東京においてフォーカスグループディスカッションを合計6グループ各2時間行った。グループ構成は1)専業主婦、2)未婚の男女、3)子供3人以上、4)フルタイム就業男性、5)フルタイム就業女性、6)男女専門自由業である。どのグループにおいても参加者の集まりは良く、司会は研究代表者が担当して滞りなく進行した。なお、参加者を選考するにあたっては、調査会社所有のデータベースに登録済みの人々を対象に、グループディスカッションのトピックと趣旨を明記した参加申し込みフォームおよび参加資格をスクリーニングするための性別や子供の有無などを問うアンケートを配信した。参加に同意する人のみがスクリーニングアンケートに答え、返信があった人々の中から社会・文化的バックグランドを考慮して各グループにつき6人ずつ参加者を選考した。グループ内での共通点を重視して選考を行ったことが功を奏し、友好的な環境のなかで活発な意見交換が行われた。こどもに対する期待や子育てにおける苦労や喜びなど参加者自身が興味を持っているトピックだったこともあり、お互いの生活パターンや家庭生活における価値観が真摯に語られた。無名性が確保されている状況のおかげか、発言の信憑性が信頼できる質の高いデータになったと考えている。ディスカッション終了後には「非常にためになった、楽しかった」という声が多く寄せられ、参加者にとっても有意義な時間だったようである。比較的短時間でまとまったデータが収集できたという点で有意義なデータ収集となった。また、あらかじめ決めてあった質問ガイドラインだけでなくグループの編成によって柔軟に質問事項を調整できたことも、よりダイナミックな発言に貢献したと思われる。すでにテープ越しも終了しているので、今後は発言テキストを精読して本格的な分析に取り掛かる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度に予定していたデータ収集に関しては全て問題なく完了したため。また、文献研究においても研究トピックに関連した書籍を順調に読み進めているため。
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今後の研究の推進方策 |
1) フォーカスグループディスカッションによって収集したテキストデータを分析する。分析補助のために定性データ分析ソフトウェアを購入する。 2) 収集分析したデータを用いて、8月に韓国釜山で開催される国際学会において論文を発表する。 3)タイ人の子育てと働き方に関するデータを収集する。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額が生じた理由: 1)24年度末(25年3月)に行ったフォーカスグループディスカッションの業者によるテープ起こしデータ納入が25年4月になったため、24年度に予定していた業者委託費の2回目支払が25年度に持ち越した。また、業者委託費が当初予定していたよりも多少安くなったためその分繰り越し分が発生した。 2)定性データ分析ソフトウエアの購入を24年度から25年度に変更したため。 今後の研究費の使用予定: 1) 業者への2回目支払。2) 定性分析ソフトウェア購入。3)韓国釜山における国際学会渡航・滞在・参加費。4)タイのグループインタビュー業者への業務委託費。5)タイへのフィールドワークのための出張旅費。 6)関連書籍代。
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