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2014 年度 実施状況報告書

近代法制度におけるマイノリティの固有法と法化現象

研究課題

研究課題/領域番号 24730011
研究機関都城工業高等専門学校

研究代表者

吉井 千周  都城工業高等専門学校, 一般科目文科, 准教授 (90413880)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード法化 / モン族 / タイ / 法社会学
研究実績の概要

1 平成26年春季にタイ国チェンマイ県にてフィールドワークを行った。この調査において、これまでのモン族の慣習法による婚姻(誘拐婚を含む伝統的な婚姻)ではなく、Facebookなどを通じたインターネットのやりとりが縁で、タイ国内のマイノリティがネットワークを形成し婚姻するという新しいタイプの婚姻についてフィールド調査を行う事ができた。
2 平成25年中に脱稿した『リスクの人類学』(東賢太郎他編著・世界思想社)中の論文において、本科研費研究を応用した法化現象の一端を日本を事例として広く伝えることができた。またこれに関連して、地元メディア及び公共団体から多くの講演依頼をうけ行った。
3 これまでの研究をさらに発展すべく、海外との比較のために台湾における原住民政策(台湾の表記では「原住民」で問題ない)との比較・適応について研究を開始した。日本植民地下での台湾原住民法的取り扱いを調査することは、植民地化におけるマイノリティの固有法と法化、独立国下における同現象の比較に貢献した。加えて、現地研究者とのディスカッションを通じて、研究をさらに発展させることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成26年度中まで尾を引いたタイ国のクーデターのため、当初計画していたフィールドワーク調査が十分に行えなかった点があるが、「研究実績の概要」に記した通り、現在の所、フィールドワーク調査・論文発表とも順調に進んでいる。またその穴を埋めるべく、台湾での調査も開始するなどおおむね順調であると言える。

今後の研究の推進方策

平成27年は、学内の在外研究制度によりタイ国に11ヶ月滞在することが可能になった。そのため、最終年度ではあるが、あらためて長期フィールドワークを行う調査が可能となった。平成27年度中にもう一度フィールドワークを重ねて、モン族の近年の婚姻制度とそれに伴う慣習法の変化についてまとまった考察を提出したい。
平成27年4月にやっとタイ国内の戒厳令が解除され、若干動き安くなったこともあるので最終年度の報告書執筆にむけて一段と研究を進めていきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 『リスクの人類学』2014

    • 著者名/発表者名
      東健太朗・市野澤潤平・木村周平・飯田卓編
    • 総ページ数
      335(176-195を担当)
    • 出版者
      世界思想社

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公開日: 2016-06-01  

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