本研究の目的は、デジタル化時代におけるメディアの自由の意義を解明することにある。具体的には、第一に、内部的メディアの自由の概念を手がかりにしてマスメディアの自由の意義を再評価すること、第二に、いわゆるデジタル基本権の概念に注目して、インターネットにおける基本権保障のあり方を反省すること、である。 まず、基礎理論として、社会的認知論とデジタル認知論の関係を視野に入れた基本権理論を提示した。そのうえで、第一の研究について、社会的認知に反省を促す職能に定位した「内部的メディアの自由」論、第二の研究について、デジタル認知に同じく反省を促すメカニズムとしての「デジタル基本権」論を示した。
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