サイバースペースにおける犯罪の増加に対応するために必要な捜査手法や制度について、経済学・心理学・哲学等の知見を基に、学際的な研究手法を用いて研究し、従来よりも簡易かつ確実に情報を収集し、かつ正確に処理するための手続とそれを可能にする組織・制度を法的に整備することと、このような情報収集および情報処理が、適切かつ有効に行われるよう検証・監督するための組織・制度を法的に整備することの両方が必要不可欠であると結論づけた。本研究の特色は、通信の秘密と安全とを二者択一的に捉えるのではなく、両者を高い次元で共に実現するための実践的な法政策の基礎を、学際的手法に基づく幅広い検討を通じて提供する点にある。
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