都市法や環境法の分野では、行政の意思決定において専門的技術的性質といった理由から広範な行政裁量が認められることが多い。この広範な行政裁量を適切に統制するには、意思決定過程への市民参加とともに、意思決定への市民の価値判断の反映も重要になる。こうした課題について、市民参加や市民の意見反映における課題と取組みが見られるイギリス法を参照して検討した。 風力発電所の立地と開発、地域施設の撤退といった具体的場面での検討とともに、都市計画・環境争訟手続や大規模事業手続の理論的検討を行うことで、事前・事後の手続を通じて市民の価値判断反映について、多面的に研究を行った。
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