クウェートとバーレーンを対象に、議会における野党勢力の政府に対する説明責任要求と、それに対する政府の対応を中心に、議事録や各種報告書、報道等のテキスト分析と関係者への聞き取り調査を行い、成果として、権威主義体制下であっても、議会での野党勢力の要求を通じて、汚職対策政策を中心に、政府の対応としてガバナンス向上への取り組みを引き出しうることが確認された。しかしながら、政府の対応の程度については、議会の権限、政府の政策にどの程度拒否権を行使しうるか、制度的な制約に加え、政治の司法化によって、司法の独立性にも左右さつつある点について留意する必要があり、引き続き、今後の課題としたい。
|