研究課題/領域番号 |
24730129
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
久保 慶一 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (30366976)
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キーワード | 国際情報交換 / 旧ユーゴスラビア / マケドニア / ボスニア / オーストリア / 民主主義の質 / 汚職 |
研究概要 |
本年度は、昨年度に引き続き分析のためのデータ収集(専門家、関係者への聞き取り調査、文献資料等の収集)を行うとともに、これまでに収集したデータの分析作業を進め、その一部については学会発表を通じて専門家のフィードバックを得ることを試みた。平成25年4月にはアメリカ・ニューヨークで開催された民族研究学会(Association for the Study of Nationalities)の第18回世界大会において研究発表を行い、セルビアの事例について報告しフロアからのフィードバックを得るとともに、同大会に出席している著名な旧ユーゴ地域研究の専門家達と面会し旧ユーゴ諸国における民主主義の質について意見交換を行った。同年5月にはオーストリアのライヘナウにて開催された国際ワークショップに参加し、旧ユーゴ諸国から参加しているNGOや政府関係者、現地や欧米の専門家と面会して旧ユーゴ諸国における民主主義の質に関する聞き取り調査を実施した。同年12月にはマケドニアを訪問し、汚職対策機関や司法機関などの政府関係者、研究者、NGO職員、ジャーナリスト等に対する聞き取り調査を実施するとともに、マケドニアにおける民主主義の質に関する文献資料収集を行った。平成26年3月にはボスニアを訪問し、現地政府や欧米の政府関係者、研究者、NGO職員に対する聞き取り調査を行い、ボスニアにおける民主主義の質に関する文献資料の収集を実施した。上記の収集作業で得た資料のうち、マケドニアについては汚職対策機関の設置とその制度改善、汚職対策政策の履行状況に関して分析を進め、論文執筆に着手した。当該論文は平成26年度中には刊行される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
過去2年間の一連の現地調査、聞き取り調査・文献資料収集により、本研究の遂行のために必要な基礎的資料はおおむね収集することができたと考えている。そのため、おおむね順調に進展していると評価する。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は最終年度となるため、これまでに収集した資料の分析作業・論文執筆を進め、学会等でその成果を発信していくことに全力を注いでいく予定である。そこで得たフィードバックをもとに適宜分析を修正した後は、研究成果を査読誌の論文または書籍として刊行したいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
3月に海外現地調査を実施した際、実際の為替レートが想定よりも若干低いものであったため、清算時に若干の残金が生じた。 次年度使用額は少額であるため、平成26年度は、当該年度予算を研究計画の予定通り使用していき、今回生じた残金は、プリンターのインク等の消耗品を購入することに充当したいと考えている。
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