本研究は、政治指導者はどのような場合にどのようなスケジューリングを組み、そして、どのようなスケジュールの下で、より政策上の成功を収めたり権力を維持させたりできるのか、1970年代後半以降の日本の内閣総理大臣およびアメリカ合衆国大統領を題材として明らかにするものである。 本研究はまず、日本の首相の行動を記録した「首相動静データ」および、ビル・クリントン政権第1期の「スケジュール・データ」をそれぞれ作成・整備した。これらを分析した結果、大統領は自らの政治的資源が整っているときにより立法活動を行うことが明らかになったが、日本の首相については、中曽根康弘を例外として、そのような知見は得られなかった。
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