本研究の結果、第一次世界大戦期の日露軍事協力の様子と内実を日露英米諸国の膨大な資料に基づいて解明し、同時代の国際政治・経済の特色に光を当て、軍事的なファクターが対外政策や国際政治に与える影響を吟味した。さらに、武器・軍需品・軍用物資調達を通じた軍事的な活動は両国にとってどのような政治的・経済的な意義を有していたかを詳しく検討するとともに、交渉現場における日露両国の文武官の関わり合いに注目しながら、相互受容の在り方やその特色をより詳しく把握できた。この研究プロジェクトのおかげで、日本語、英語、ロシア語でいくつかの学術論文等を発表することによって、日露関係史や国際関係史の研究に貢献した。
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