研究課題/領域番号 |
24730150
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
吉田 敦 明治大学, 商学部, 助教 (20559835)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 国際情報交換 アフリカ / 紛争 / アフリカ / 開発 / 資源 / 貿易 / 国際経済 |
研究概要 |
平成24年度においては、国内外の紛争研究の最新の動向をサーベイするとともに、その結果として明らかとなった知見および論点の研究成果をおこなった。 近年の紛争研究に関する基本サーベイとして、世界銀行『世界投資報告:紛争、安全保障、開発』を参考にするとともに、国内における学会、研究セミナー等に出席して研究動向を把握し、紛争発生リスクにかかわる外生的・内生的リスク分析や平和構築にかかわる戦略的課題についての整理をおこなった。また、紛争に関する研究会を主催して、研究者との間での情報交換や意見交換をおこなうとともに、HRW等の国際NGOとの情報交換も実施した。そして、本年度における研究成果として、学術雑誌にて発表、および研究会での発表をおこなうことができた。本研究は、資源開発に限定した紛争研究を特色とするが、研究を進めていく過程において、より包括的な課題として「開発」にかかわる理論的課題の重要性を再認識するに至ったため、次年度(平成25年度)以降は、ポスト開発あるいは脱開発の経済理論の研究を進めるとともに、紛争が国境を越えて広域化するプロセス(脱領域化)も研究の理論的射程に含めることにしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度の研究目的は、国内外の紛争研究動向をサーベイしたうえで、研究課題の仮説の位置づけを明確にすることであった。本研究課題に関しては、資源開発研究や紛争研究の研究動向についての基礎的文献のサーベイを実施することができたので、現在までの達成度はおおむね順調に進展していると評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度においては、前年度の文献調査・研究で得られた知見に基づき、引き続き紛争の経済的因果経路にかかわる研究を進める。同時に、自ら主催する研究会を継続的に実施するとともに、現地フィールド調査の実施準備を進める。ただし、現地フィールド調査の対象国は、ニジェール共和国を予定していたが、現地の治安情勢が2012年末より急速に悪化していることから、現地フィールド調査対象国の再検討を含めて準備を進めている。
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次年度の研究費の使用計画 |
前年度に引き続き、紛争及び開発分野における文献の網羅的なサーベイをおこなうとともに、現地フィールド調査を実施して情報・資料収集をおこなう。同時に、本研究課題に関連する研究者、NGO等との情報交換・意見交換を通じて研究課題の実証研究を進める。
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