研究課題/領域番号 |
24730158
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研究機関 | 熊本学園大学 |
研究代表者 |
宮崎 麻美 熊本学園大学, 経済学部, 講師 (60579332)
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キーワード | 国際研究者交流 / 国際情報交換 / アジア / ヨーロッパ / 北米 / 国際環境学 / 国際政治学 |
研究概要 |
本研究の目的は、アジアの越境大気汚染問題を巡って形成されたネットワーク群の相互作用がもたらす「緩やかな」制度の効果を理論と実証の両面から解明することにある。特に、これまでの研究で事例分析してきた「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク」、「南アジア・マレ宣言」、「東南アジア煙害協定」などで構成される「アジア太平洋大気環境共同フォーラム」の対象となる東、東南、南アジアの取り組みにある、①自発的なアクターの協力、②国際規範の共有、③合意形成の過程を、ネットワークの形成・変容の分析から解明する。 当該年度内に実施した研究内容は、京都・東京にて、当該研究に関連するシンポジウム、研究打ち合わせ会合に赴き、国内外の研究者や専門家との聞き取り調査、資料収集、研究情報交流、研究報告を実施した。タイで開催された越境大気汚染の政府間交渉では、本研究の実証部分にあたるデータ収集のための聞き取り調査とアンケートの配布と回収を行った。インドも同様である。これらの分析を集約し、助言と追加の資料収集、並びに、研究成果報告のために、イギリスとカナダに赴いた。カナダではアメリカ国際政治学会(ISA)にて関連する研究報告を実施した。この間、当該テーマについての論文を執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた調査・分析、国際学会での研究報告、論文の執筆がすべてほぼ滞りなく行われたため。論文は一部今年度関連のものも執筆しているので予定よりも進んでいる部分も一方である。他方、一部アンケートの未回収分については、今年度も積極的に協力を要請し、可能な限り分析に組み込む予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は研究計画の最終年度に当たるため、現在審査中、修正中、執筆中の論文を進めるための努力を継続することが第一の方策である。第二には、分析の継続のためのアンケートの回収を終えること、第三には、関連する研究論文の執筆や学会報告を滞りなく実施したい。 研究調査や国際会議での研究交流の過程で、国内外の研究者からの関心も高まっていることが分かっており、また、研究者交流を継続したい旨の連絡も受けている。引き続き、積極的に研究活動を継続したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
昨年度にすでに申請済みの書類の事務処理が遅れており、現在執行中のため。 昨年度ですでに使用し、申請済みのため、該当しない。
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