平成26年度においては、研究課題である高度成長期における日本の経済外交をめぐる4つのテーマ(①貿易自由化の拡大、②国際金融体制の動揺、③資本自由化の進展、④南北問題の浮上)のうち、国際金融体制(ドル防衛協力)と南北問題への日本外交の対応についての一次史料の収集・調査を中心に研究を進めた。
①ジョンソン大統領図書館(米国テキサス州)(7月)、英国国立公文書館(3月)、ジュネーブ国連アーカイブ(3月)において、ドル防衛協力及び第1回UNCTADに関する外交文書の調査・収集を行った。また、外務省外交史料館においても随時当該期の経済外交に関する外交文書を調査・収集した。 ②ドル防衛協力問題と沖縄返還交渉との連関性を考察した学術論文「ドル防衛と沖縄返還をめぐる日米関係 1967-1969」を発表した(『防衛大学校紀要(人文科学分冊)』第109輯)。 ③南北問題及びドル防衛協力に関する学会誌投稿論文及び学会発表の準備を進めた。これらは平成27年度に成果発表する予定。
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