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2013 年度 実施状況報告書

ライフ・サイクル行動と経済成長の関係に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24730167
研究機関神戸大学

研究代表者

安井 大真  神戸大学, 経済学研究科(研究院), 講師 (30584560)

キーワード経済成長 / 寿命 / 教育
研究概要

平成25年度は、ライフ・サイクル行動と経済成長の関係に関する研究として、前年度から引き続いて、寿命の延長が教育投資に影響を与える世代重複モデルの構築に取り組んだ。主に取り組んだことは二つである。
一つは目は、前年度に完成させた基本モデルの精緻化であった。このモデルは、(1)寿命の延長が教育投資の増加をもたらした、(2)寿命の延長は勤労期間の延長に結びついておらず、引退時期の早期化もあって、19世紀前半以降、先進国では20歳時における期待生涯勤労期間はほとんど変化してこなかった、という従来の理論モデルでは同時に説明することが難しかった二つの事実を説明可能にするためのモデルである。前年度においてほとんどの基本的な結果は得られていたが、様々な比較静学を行ってモデルの予測に対する現実妥当性を検証し、以前は外生変数として扱っていた変数の内生化を試みるなど、より精緻な分析を行った。
二つ目は、上記のモデルを、寿命の延長と経済成長の非単調的な関係も説明することができるようなモデルに拡張することであった。経済発展の初期段階においては寿命の延長が一人当たり所得に負の影響を与える一方で、経済が成熟した段階においては正の影響を与えうることが指摘されてきた。本研究の枠組みの中で、寿命と教育投資の関係の重要性に注目することによって、このような現象もある程度説明可能であることが判明し、モデルの理論的予測の現実妥当性が強まった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度に基本モデルを構築し、平成25年度にそのモデルの様々な検証を行い、平成26年度に論文として完成させる予定であった。ほぼ予定通りの進行状況である。

今後の研究の推進方策

当初構想していたほとんどの結果を得ることができたので、論文としての体裁を整えて公刊するのが今後の課題である。数値的な分析、実証的な分析も付け加えていく。

次年度の研究費の使用計画

25年度に数値計算・実証分析を行う予定であったが、研究の進行の都合上、26年度に変更したため、次年度使用額が生じた。
数値計算・実証分析に必要なパソコン、ソフトウェアに使用する。

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公開日: 2015-05-28  

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