債権回収率に関する理論モデルの構築を行った。実際の債権回収率が0%と100%になることが多いという問題に対して、産業ごとの企業価値と倒産、倒産時の企業の状態に関する理論モデルを構築し、債権回収率の違いが産業ごとの倒産状況によることをモデルで表現した。このことにより倒産確率に大きな差が出るモデルを作ることができた。 格付会社の格付は、倒産確率だけではなく債権回収率を考慮して格付を行っているため、倒産予測のみに限れば予測精度が劣ると考えられる。そのため、独自の倒産予測モデルを構築した。実証分析の結果、我々の倒産予測モデルは格付会社の格付よりも精度が同等か大きいことが示された。
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