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2015 年度 実績報告書

イノベーション、経済成長と空間経済学理論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 24730207
研究機関大阪大学

研究代表者

山本 和博  大阪大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (10362633)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード労働時間 / 集積 / 失業率 / 資本課税
研究実績の概要

本年度は、労働時間と企業の集積に関する研究を行った。日本の社会生活基本調査2006、2011で示されているように、常勤労働者の労働時間は都市部で長く、地方で短くなる傾向がある。この事実を説明できる理論モデルの構築を行った。本モデルでは、企業が集積する地域で労働時間が長くなり、労働時間が長い地域においては企業が集積するという結果が得られる。企業が集積している地域では、多様な財を輸送費用を負担することなく消費することができる。すなわち、与えられた名目賃金のもと、高い効用を得ることができる。このような地域では財の消費量を増やすために労働者は労働時間を長くすることで名目所得を増やす。名目所得の増加は市場規模の拡大を意味する。市場規模が拡大した地域では高い利潤が得られるため、企業が集積する。2015年度は、この研究をElastic labor supply and agglomerationという題目の論文に仕上げた。
また、本年度は不完全労働市場と租税競争に関する研究も行った。労働市場が不完全であり、失業があるもとでは、各国政府には企業に補助金を与えて誘致し、失業率を下げようとするインセンティブが働く。均衡においては資本課税率は過小になり、また失業率も下がらない。つまり、租税競争によって経済厚生は悪化するのである。本研究はこのような結果を解析的に導出することに成功した。従来、このようなモデルを解析的に分析することは難しく、数値計算で結果を出すことが多かった。本研究により、より広い政策分析に応用可能なモデルが提出されたといえる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Dose globalization foster economic growth?2015

    • 著者名/発表者名
      Tadashi Morita, Hajime Takatsuka, Kazuhiro Yamamoto
    • 雑誌名

      Japanese Economic Review

      巻: 66 ページ: 492-519

    • DOI

      10.1111/jere.12059

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Elastic labor and agglomeration2015

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Yamamoto
    • 学会等名
      62nd Annual North American Meeting of the Regional Science Association International
    • 発表場所
      The Portland Hilton Hotel, Portland, Oregon, U.S.A.
    • 年月日
      2015-11-11 – 2015-11-14
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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