研究課題/領域番号 |
24730214
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研究機関 | 高崎経済大学 |
研究代表者 |
藤井 孝宗 高崎経済大学, 経済学部, 准教授 (90317280)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 国際貿易論 / 貿易円滑化 / 運輸サービス / サービス・リンク・コスト |
研究実績の概要 |
本年度は研究プロジェクト3年目として、引き続きデータセット構築とその分析を中心とした研究活動を行った。これらの研究成果については3つの国際学会にて報告を行った。データ分析及び関連研究、資料調査からこれまでの所得られている暫定的な結論は以下の通りである。1)特に東・東南アジア地域において、AFTAその他の貿易政策の自由化の成果、および様々な貿易円滑化措置の努力により、この地域での運輸サービスなど生産ネットワーク形成に必要な各種サービスのコストが低下しているように見える。2)これによりこの地域における地域間の財(特に中間財)取引が容易になり、各国・各企業(多国籍企業)が緊密な地域内生産ネットワークを作り上げ活発に地域内トランザクションを行っているようにみえる。3)このような地域内トランザクションの活性化が地域の貿易拡大に強く影響しているようである。これらの知見に加え、本研究では最終的には多国籍企業の分散立地の立地決定メカニズムにどのような影響があるのか、まで研究を行いたいと考えているが、この最後の点については今のところ明確な関係性を読み取れておらず、27年度に引き続き研究を行うつもりである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データベースの作成、現段階までの研究成果の学会等での発表など、おおむね想定していた研究スケジュール通りの研究を行っている。ただし、研究成果については出来れば刊行論文の形で公表したかったが、現在の所学会報告どまりであるので、その点を勘案するとすばらしい進捗状況とは言えないかもしれない。よっておおむね順調と判断する。
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今後の研究の推進方策 |
27年度は研究プロジェクトの最終・完成年度であるので、データセットのアップデートを行ったのちはこれまでの研究成果をまとめるとともに本年度追加された研究結果について順次学会報告、研究論文などとして公表することを最大の目標とする。特に研究論文については今のところジャーナルに採用されたものがないため、この点について最大限の努力を行いたい。
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