本研究では、加入需要で見ると放送と通信の間に有意な代替性が見られないこと、NHKの受信契約におけるチャネルの抱き合わせは受信料制度の下では消費者余剰を増大させること、固定通信と移動通信における抱き合わせの意思決定と、価格を戦略変数とした二段階ゲームから、移動通信と固定通信の抱き合わせが消費者余剰を減少させる事を実証的に明らかにした。また、周波数オークションに放送目的と通信目的の入札者が混在しているとき、オークションで配分される周波数の増加に伴って放送への非効率的な周波数配分が増加しうることを理論的に示した。
|