2014 年度実績報告書

通貨同盟の形成が加盟国の財政規律に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号	24730280
研究機関	南山大学
研究代表者	吉見太洋南山大学, 経済学部, 講師 (30581798)
研究期間 (年度)	2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード	Small Open Economy / Lending Rate Spread / Monetary Policy / ASEAN / NOEM Model / Currency Integration / Labor Mobility / Exchange Rate Regime
研究実績の概要	最終年度には、これまでの研究をとりまとめた二本の論文を、査読付き国際学術誌に公刊した。一本目の論文は"Lending Rate Spread Shock and Monetary Policy Arrangements: A Small Open Economy Model for ASEAN Countries"（Taiyo Yoshimi, Asian Economic Journal 2014, Vol.28, No.1, 19-39）であり、小国開放経済における金融政策運営について、地場の銀行部門の役割を考慮に入れながら検討したものである。典型的な小国開放経済の環境を組み込むため、ASEANのデータを用いてパラメータのカリブレーションを行った点も特徴の一つとなっている。二本目の論文は"Currency Integration under Labor Mobility : When Cost is Incurred"（Taiyo Yoshimi, Journal of Economic Integration 2014, Vol. 29, No.1, 188-209）であり、労働移動が自由な地域において通貨統合の費用が発生しないとする古典的な最適通貨圏の理論について、新しい開放マクロ経済学（New Open Economy Macroeconomics, NOEM）のモデルを用いて再検討したものである。