研究課題
若手研究(B)
2000年代前半の世界的な経常収支不均衡の拡大が2007~09年の世界金融危機の遠因になったという問題意識に立って、同時期における中国の経常収支黒字急拡大の要因を、高度経済成長との因果性に留意しつつ探究した。そして中国の黒字拡大要因として三つの仮説を得た。すなわち、(1)先進国に比べて低い一人当たり所得水準からの高度経済成長が高い家計貯蓄率を生んだこと、(2)対外純資産対GDP比が低水準であったこと、(3)国内銀行貸出の成長率が低かったことの三つである。
国際金融論