研究課題/領域番号 |
24730295
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
林 幸司 成城大学, 経済学部, 准教授 (30612775)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 経済史 / 高等商業教育 / 銀行業 |
研究実績の概要 |
本年度は、本研究における中心的なテーマである、近代中国の高等商業教育とアメリカの関係をさらに明らかにするため、所定の計画を一部変更し、主としてアメリカ合衆国カリフォルニア州における調査を実施した。 まず、St. John's University, Shanghai(上海聖約翰大学)におけるビジネススクール設置と高等商業教育の実施にかかわった経済学者に関する個人資料を閲覧するため、Hoover Institute Archiveにおいて、関連資料の閲覧・収集をおこなった。またHoover Institute Libraryでは、前述の経済学者が執筆した中国に関する経済分析レポートや、アメリカの対外進出や対外宣教ミッションの中国における活動に関する基本資料を閲覧・収集した。これらの調査により、研究者の個人資料を中心として、これまで入手できなかった大量の一次資料を収集することが可能となった。 つぎに、今後の課題として考えられる現地の華僑社会とのかかわりを検討するため、サンフランシスコ市およびオークランド市のチャイナタウン内に存在する複数の中国人同郷組織について実地調査をおこない、インタビューなどの予備的調査をすすめた。 以上の活動により、近代中国における高等商業教育と、アメリカとのかかわりに関する研究が大きく進展した。これらの成果については、学術論文の形で公開を準備しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、アメリカ出張(サンフランシスコ、パロ・アルト)による資料調査を実施したほか、研究論文などの準備作業、および個人ホームページでの成果の公開などに取り組んでおり、研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題を通して得られた一次資料に基づき、複数の研究論文の執筆に取り組んでいく。また、これらの研究活動で得られた新たな知見により、研究を日本・中国・香港から欧米へとつながる広い視野へと広げていくことを目標に、研究を続けていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度に予定していた海外資料調査を家庭の事情により実施することが難しくなったことに加え、購入を予定していた関連書籍の出版が遅れたため。
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次年度使用額の使用計画 |
所定の研究計画に従って、海外資料調査を実施するとともに、関連書籍の購入費などにあてる。
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