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2012 年度 実施状況報告書

〈たまり場〉と開放的空間におけるイノベーション創出活動に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 24730304
研究種目

若手研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

阿部 智和  北海道大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (20452857)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード経営組織論 / コミュニケーション / ワーク・プレイス / イノベーション
研究概要

平成24年度は,以下の4つの作業を行なった.①研究代表者がこれまで取り組んできた研究成果を書籍として発行するための原稿執筆を進めた.その成果の一部は平成25年1月発行の学内紀要で公表している.平成25年度前半に2本の論文を学会誌に投稿する予定である.その段階をもって,執筆作業は終了する.②書籍の原稿執筆のプロセスにおいて,我が国におけるワーク・プレイスとオフィス・ワーカーの行動に関する研究の到達した知見を明確にするために,建築学,環境心理学,経営学等の領域に関して文献サーベイを行なった.文献サーベイの結果は平成25年6月発行の学内紀要(すでに掲載決定済み)と年度内に発行される学内紀要において公表する予定である.③ワーク・プレイスのデザインと組織内のコミュニケーションに関して新たに着手する研究活動の仮説構築作業を目的として,主に2次資料を利用し,事例研究を行なった.この成果については,平成24年8月にワーキング・ペーパーとして公表している.平成24年12月にワーキング・ペーパーの内容をもとに研究会で発表を行ない,参加者から有益なコメントを得た.今後はこのコメントを踏まえ,内容の改訂を進め,平成25年度後半に学会誌もしくは学内紀要に投稿する予定である.④本研究課題の主要な作業であるワーク・プレイスのデザインと組織メンバーのコミュニケーション活動,イノベーション創出活動に関する新たな調査を着手するために,北海道内にある組織に研究依頼および調整を平成24年12月から行なっている.最終的な調整が済み次第,参与観察やインタビュー調査に着手する予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究代表者がこれまで取り組んできた研究の書籍原稿の執筆がおおむね終了し,年度内に2本の論文を公表し,文献サーベイをもとに次年度中に2本,実証研究をもとに次年度中に2本の論文の投稿もしくは公表のめどが立っている.それゆえに,平成24年度の前半6か月の目標はほぼ達成できたものと考えている.
しかしながら,上述の原稿執筆のプロセスでいくつか新たに検討すべき課題が生じ,それに対応するべく文献サーベイを進めたため,平成24年度後半に予定していた目標の一部が未達に終わっているのも事実である.結果として,交付申請書に記載したネットワーク理論や建築学,イノベーション研究の文献サーベイの成果については,平成24年度内に公表するという目的を達成できていない.平成25年度中の公表をめざし,論文の執筆中である.また,新たな調査についても対象先の選定,依頼,調整にやや時間を要しており,年度内に参与観察やインタビューを行なうという目的が十分には達成されていない.なお,依頼先の担当者とは電話を用いたインタビューをすでに行っており,依頼先組織の背景となる情報については収集を始めている.それゆえに,実際に調査を開始すれば,ここまでの遅延は平成25年度中に取り戻すことができると考えている.

今後の研究の推進方策

平成25年度は,以下の4つの作業を進める予定である.①我が国におけるワーク・プレイスとオフィス・ワーカーの行動に関する研究に関する既存研究のレビューの成果を公表する.平成25年6月に刊行される学内紀要で1本の論文を公表予定であるが,もう1本の論文をすでに執筆し終えており,年度内に刊行される学内紀要で公表する.②前年度に文献レビューをおおむね終えたネットワーク理論や建築学,経営学に関する研究知見を論文にまとめて公表する.③現在,調査を依頼し,調整中である組織に対して,参与観察やインタビュー調査を行なう.その知見を学内及び学外での研究会で発表し,論理の精緻化を図っていく.④平成26年度に実施予定の定量的調査で用いる,質問票の開発及び改訂を進めていく.学内及び学外の研究会において,発表を行ない,得られたコメントをもとに内容の精緻化を進める予定である.④海外学会での発表を平成26年度中に行なうために,平成25年度内に発表に応募するための論文の執筆(研究代表者が行なってきたこれまでの研究成果の英文化)を進める.また,可能であれば研究代表者の所属機関が海外の大学と行なっているワークショップやセミナーでの発表を行ないたいと考えている.

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額として残っている研究資金は,平成24年度中に執行済みである.しかしながら,業者等への支払いが平成25年度4月に予定されている執行済み予算のデータが反映されておらず,報告書上は未執行となっている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] オフィス空間のデザインと組織内コミュニケーション:メンバー間の距離の影響に関する考察2013

    • 著者名/発表者名
      阿部 智和
    • 雑誌名

      經濟學研究

      巻: 62(2) ページ: 75-86

  • [雑誌論文] キヤノン:デジタルカメラ事業における国内生産拠点の強化と維持2012

    • 著者名/発表者名
      阿部 智和・近藤 隆史
    • 雑誌名

      北海道大学大学院経済学研究科ディスカッション・ペーパー,Series B

      巻: N0.105 ページ: 1-20

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公開日: 2014-07-24  

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