本研究課題は、環境問題に事業機会を見出し、資源動員を図ることで新規事業を構築する社会企業家の理論的・経験的研究である。 第一に、2000年代以後の社会企業家研究およびソーシャルイノベーション研究の学説史の整理を行った上で、近年の研究において理論的基盤として期待される制度派組織論との理論的架橋を図り、具体的な調査方法論として言説分析、ネットワーク分析、社会運動論の導入を行った。 第二に愛知県の中小企業ネットワークによるコンバージョンEV事業、沖縄県座間味村における珊瑚礁保護を可能とするエコツーリズム、東京都多摩地域における林業の6次産業化による持続可能な事業構築を中心とした経験的研究を行った。
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