研究概要 |
本研究の目的は、①組織の生存に必要な変革をどうすればもたらせられるのか、そして、②そのために組織利用者を組織支持者にどうすれば転換させられるのか、の2点について、組織マネジメントの観点から明らかにすることである。 当初の研究計画では、25年度は前年度の探索的研究を経て研究対象となる事例を抽出し、実際の調査を実施する予定であった。しかし調査の結果、当初予定していた調査対象が適切ではないことが判明したため、24年度では新たに調査事例の発掘を行った。その結果、東日本大震災後の東北地方における復興支援事業における事例を開拓し、25年度も宮城県仙台市、岩手県の大船渡市と大槌町の事例においては引き続き調査を行っていた。 ただし年度の後半は妊娠による体調不良からフィールド調査に出かけることができなかった。調査アシスタントを採用し文献調査やインタビューのテープ起こし等の業務をお願いしていたが、結果的に予定していた質量の調査は実施することが出来なかったため、26年度および27年度に実施することとしたい。 一方で、調査の結果は論文にまとめるのみならず、他所で再現するための教育プログラムに転換して世の中に出してゆきたいと考えていたが、このような教育プログラムのニーズが高いことがヒアリングの結果として明らかになったことも今年度の実績といえる。 また25年度はこれまでの調査実績をもとに「ケース・ブックV地域と社会を変えた起業家たち」(慶應義塾大学出版会,第3章CASE3, 2014年)、「静岡に学ぶ地域イノベーション」(中央経済社, 第II部第5章, 2013年)、「慶應SFCの起業家たち」(慶應義塾大学出版会, 第2部File.6, 2013年)という3冊の書籍の出版に関わった。
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