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2014 年度 実施状況報告書

組織変革マネジメントおよび組織支持者の動員に関する考察

研究課題

研究課題/領域番号 24730327
研究機関静岡県立大学

研究代表者

国保 祥子  静岡県立大学, 経営情報学部, 助教 (90595688)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード組織マネジメント / 組織変革 / ケーススタディ / ソーシャル・ビジネス / 育休復職者
研究実績の概要

本研究の目的は、①組織の生存に必要な変革をどうすればもたらせられるのか、そして、②そのために組織利用者を組織支持者にどうすれば転換させられるのか、の2点について、組織マネジメントの観点から明らかにすることである。

H26年4月から8月まで育児休業を取得したことで研究活動をほとんど行うことが出来なかった。しかしながら育児休業中に知り合った子育て中の女性や男性と勉強会を始めたところ、そのLearning Communityにて非常に興味深い現象が確認された。そこで、企業組織の従業員が育児休業を利用してLearning Communityで学習することによってどのような意識変化が起こるのか、それが企業や社会に対してどのような影響を与える可能性があるのかを調査する研究を行った。この勉強会は、育休復職者を対象に、Learning Communityでのディスカッションを通じてマネジメント思考を習得することを目的としたものである。H26年7月から始まり、H27年3月までにのべ199人が参加した。なお実際に勉強会に参加した参加者のアンケート及びインタビューから①勉強会の参加によって、参加者の就労意欲及び組織への貢献意欲は高まる、②勉強会の前後で、自己啓発から組織貢献学習へ思考が変化する、③勉強会への参加によって管理職へのキャリアパスを描こうとする意欲が高まる、④勉強会への継続参加は意欲をより高める、参加回数が多いほど変化の度合いが大きくなる、ことが確認された。これらの結果から、子育てと両立できる学習環境を用意することによって育休復職者の学習ニーズが顕在化すること、また学習によって復職後の働き方に関する意識変化が起こることが確認された。

なおH26年3月には民間企業約40社に向けて研究報告会を実施するとともに、約100ページの研究報告書を作成して80社に送付するなど、情報発信にも努めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

H26年度は、出産・育児によってフィールド調査に出かけることが難しくなったことが大きな理由である。しかしそのライフステージの変化を逆に活用することによって「制約人材の活用」という新たな研究テーマを見つけることができた。H27年度はこれまでのような現場に1週間単位で出かけるフィールド調査は困難である可能性が高いが、育児と両立がしやすいこの新しい研究テーマで研究活動を実施する予定である。

今後の研究の推進方策

本来H26年度までの研究であったが、育児休業に伴い研究期間を1年延長し、H27年度までを研究期間として再設定している。H27年度は、企業組織の従業員が育児休業期間にLearning Communityで学習することでどのような意識変化が起こるのか、それが企業や社会に対してどのような影響を与えるのかについて引き続き研究する。

なおH26年度は探索的研究の色が強かったが、H27年度はリサーチデザインを行って、H26年度の研究で見えた意識変革を実際に実証していくことを目指す。

次年度使用額が生じた理由

H26年度は出産・育児休業を取得していたこと、また出産・育児によってフィールド調査に出かけることが難しくなったことが本年度の使用額が少額となった理由である。

次年度使用額の使用計画

H27年度はH26年度に新たに見つけた「制約人材の活用」という新たなテーマで研究を実施する。これまでのような現場に1週間単位で出かけるフィールド調査は困難である可能性が高いが、この新しい研究テーマでは研究活動を育児と両立がしやすいため、これまで通りの研究活動が行えると考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 育休プチMBA勉強会研究報告会および報告書

    • URL

      http://kokubo.seesaa.net/article/416523719.html

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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